「小さなスペースで暮らす人々に役立つものをつくりたいとは思ったのですが、何をつくるべきかはよくわかりませんでした」そう話すのは、商品開発者のJerry Svenssonです。インスピレーションを見つけるために、Jerryと彼のチームは通常の製品開発のやり方を排除し、協力してくれるメンバーを募ってオンライングループをつくりました。さらに、スウェーデンのエルムフルトにあるイケアミュージアムの来訪者にも協力を依頼しました。どちらのグループもさまざまな国や文化での異なる暮らしから生まれた考え方や経験をデザインプロセスに反映させてくれました。

ひとつわかったことは、居住空間が小さい場合、スペースを2つ以上の目的に使わなければならないことが多いということです。そして、家の中に空いているスペースがすでにない場合は、自然と屋外スペースに目が向くということです。たとえば、バルコニー（もし幸いにも、ご自宅にあるなら）。「だから、多機能でさえあれば、特別小さい家具をつくる必要はないということに気が付きました」とJerry。

さまざまな提案によって、いくつかの日常的なニーズをひとつの家具で満たすことができました。たとえば、友人と一緒に、またはひとりで過ごすときのための追加のシート。洗濯物を干す場所、ものを収納する場所、または植物を育てる場所。「人々がバルコニーを使う目的は数え切れません。だから、SVANÖ/スヴァノにどんな商品名を付けるべきかについては、ちょっと悩みました」と笑うJerry。