困難を抱えた女性と子どもたちが「ここにしか住めない」ではなく、「ここに住みたい」と思える住まいを!
六甲ウィメンズハウス(兵庫県神戸市)
IKEA神戸
パブリックエリアからプライベートエリアまで 気持ちが軽やかになれる空間づくり
六甲ウィメンズハウスは、さまざまな困難を抱えた女性と子どもが孤立せずに安心して暮らすことができ、さらに自立するまでを支援するため、今年6月にオープンしました。建物には、タイプ違いの40の居室のほか、ロビーやコミュニティカフェ、キッズスペースや学習室、シェアオフィスなども揃います。
今回、IKEA Family募金では、社会的・経済的に困難な状況にある、またその危機にさらされている女性やシングルマザーとその子どもたちが、安心して暮らせる空間づくりをサポートするため、六甲ウィメンズハウスのパブリックエリアやプライベートエリアなどの空間プランニングから商品提供、商品の組み立てを行いました。

プライバシーを確保しつつ開放的なロビー
⼦どもたちが⾃由に遊べるキッズスペース
居住者だけでなく地域の⼈とも交流できるコミュニティカフェ
シングルルーム
コンパクトなシングルルームは、単身女性が落ち着いて快適に過ごせる空間をイメージしながら、やさしい色目でコーディネートしました。ベッドは、ソファ、シングルベッド、ダブルベッド、収納の1台4役で使用できるデイベッドを選択しました。下の収納には、クローゼットに入りきらない洋服や寝具などの収納に便利です。
シングルマザーと幼児の部屋
シングルマザーと幼児が安心して快適に過ごせる空間をイメージし、なるべく圧迫感がないよう、シンプルで機能的な家具を選んでいます。例えば、ダイニングテーブルは、女性ひとりでも簡単に引き出すことができる伸長式テーブルをセレクトしています。ベッドの下には収納用の引き出しが3つ付いているので、お母さんと子どもたちそれぞれのものを分けて収納することができます。
シングルマザーと⼦ども2⼈(⼩学校低学年/⾼学年)の部屋
ソファベッドと伸長式ベッドを使用し、親子3人がそれぞれのシチュエーションで寝る場所を選択できるようにしました。
シングルマザーと4⼈の⼦ども(⼩学校低学年、年少)たちの部屋
一番広いお部屋で、シングルマザーと4人の子ども(小学校低学年、年少)たちの部屋です。まず、ダイニング、リビング、寝室、勉強スペースと大きく4つのゾーンに分けました。
居住者のための学習室
ビジネスにも対応するシェアオフィス
プロジェクトメンバー
長年女性と子どもの支援を行ってきましたが、いつも苦労するのは住まいの確保でした。2010年に居住福祉の視察にデンマークに行き、そこで女性と子どものための家を見学し、すてきな内装、木の香りのする北欧家具に魅せられ、日本でもこのような家をつくりたいと強く思いました。
あれから14年、建物が完成し、さらにイケア様のご支援を頂くことで、快適で温かみのある家をつくりたいという夢が実現しました。貧困+孤立+子育ては児童虐待のハイリスクと言われ、シングルマザーへの優良な住まいの提供や、多様な人々との暮らしは、女性の社会的自立のみならず、子どもの心身の健やかな成長に大きな影響を与えます。
また、住まいの提供だけでなく、就労や学習支援、母子ともに心の回復支援、仲間づくりや地域との連携にも力を入れていきます。ご支援に心より感謝申し上げます。
プロジェクトを通じて地域に貢献
今回のプロジェクトは、IKEA神戸のコワーカーたちによって進められました。店内での呼びかけに多くの応募者があり、そのなかから選ばれた21名が、商品の搬入や組み立てを行いました。
IKEA神戸
マーケットマネジャー 足立知巳
イケアは、さまざまな支援活動を通じて地元コミュニティに対し、ポジティブな影響を与える事を目指しています。今回は、イケアのお客さまからの支援によるIKEA Family募金の活動を通じて、六甲ウィメンズハウスの立ち上げを支援することができました。このハウスを住まいとする貧困や社会的排除を経験している女性たちに、より快適で使いやすいホームファニッシングソリューションを提供する事で少しでも貢献できたらと思います。
IKEA Family 募金について
お買物の際に、IKEA FamilyのIDをご呈示いただくと、1回につきイケア・ジャパンが10円を積立て、店舗のある地域で必要とされる支援を行います。これまでのIKEA Family子ども募金は、広く子どもたちを支援する内容でしたが、新しいIKEA Family募金では、貧困や社会的排除を経験している(またはその恐れがある)18歳までの子どもたちが対象となります。例えば、相対的貧困に直面している、性的マイノリティ(LGBT+を含む)である、障害を持つ慢性疾患を抱えている、虐待されている等です。IKEA Family募金では、このような対象者を支援する為、地域社会に「Home」と呼ばれる場所を増やすために、商品提供や商品の組立てを行い、より多くの方々に快適な暮らしを実現します。