理想のテーブルは、“脚”で選ぼう!種類やデザインから考える
公開日:2022年4月12日、更新日:2024年9月17日
いまや暮らしに欠かせないテーブル。
古代ローマ時代にはすでにさまざまな形状のテーブルがあったといわれ、素材においてもバラエティーに富んだ家具です。
ただ、構造はとてもシンプル。
甲板(こういた)や天板(てんいた)とも呼ばれるテーブルトップと脚からできています。
なかでも、テーブルの脚は、テーブルトップとその上に置くものを支える縁の下の力持ち。
実は、テーブル全体のデザインにも影響を与えるパーツでもあります。
置きたい場所にふさわしく、使い勝手のよい理想のテーブルを「脚」のデザインから考えてみましょう。
1. 空間を飾る美脚テーブル
用途ごとにさまざまなテーブルがあり、それにふさわしい脚がデザインされています。
形態に着目しながら、代表的な4タイプに大きく分類し、それぞれのテーブルの脚を見てみましょう。
1-1. 4本脚のテーブル
もっともベーシックなのが4本脚タイプです。
テーブルトップの4つの隅に1本ずつ脚が付いて、安定感があります。
シンプルなフォルムで、どんな部屋にもなじみ、あらゆるシーンで使われてきました。
テーブルを空間のアクセントにしたいときは、デザイン性の高い脚を選ぶのがおすすめ。
装飾の施されたターンドレッグ(ろくろ脚)や優雅な曲線を描く猫脚は、アンティーク家具のような気品を感じさせてくれます。
1-2. 2本脚のテーブル
2本脚テーブルは、長方形のテーブルトップの短辺側に脚の付いたタイプです。
T字脚・H字脚・ロの字脚・パネル脚など、形状はさまざま。
4本脚よりも床と接する部分が多く、見た目以上に安定しています。
なかでもロの字脚は、シンプルさと個性を兼ね備えています。
イケアの「MÖRBYLÅNGA モールビロンガ」は、テーブルトップと脚にオーク材を使い、ナチュラルな風合いとクールなデザインの融合が魅力です。
まるで一枚板テーブルのような存在感で、空間を引き締めます。
1-3. 1本脚のテーブル
カフェのような飲食店でよく見かける1本脚のテーブル。
中央に脚があるため、椅子を自由に配置できます。
円形のテーブルトップと組み合わせたデザインが多く、テーブルを囲む人たちがそれぞれ顔を合わせられるのが特徴的。
ダイニングテーブルに1本脚のタイプを選べば、家族の会話もいつも以上に弾むことでしょう。
また、丸いテーブルは、空間を柔らかな雰囲気にしてくれるので、リビングにもぴったりです。
すっきりとしたデザインを選べばシンプルモダン、装飾のあるデザインを選べばエレガントに決まります。
丸い1本脚テーブルといえば、イケアの「DOCKSTA ドクスタ」。
テーブルの縁も丸みを帯び、白という色も相まって、くつろぎと心地よさをもたらしてくれるはず。
1-4. いろいろな脚のテーブル
数あるテーブルのなかには、4本脚・2本脚・1本脚に当てはまらない脚を持つものがあります。
例えば、ちょっと変わった3本脚のテーブルもそのひとつ。
不安定なイメージとはうらはらに安定感があり、3点でテーブルトップを支える絶妙なバランスが美しさを生み出しています。
サイドテーブルに選べば、空間を引き締めてくれそうです。
LÖVBACKEN ローヴバッケン
イケアの歴史を変えた「LÖVBACKEN ローヴバッケン」も、3本脚テーブル。
もともとは「LÖVET/ローヴェット」として販売されていたモデルで、ここから取り外せるテーブルの脚が始まったのです。
ゲートレッグテーブル
17世紀のイギリスで流行したといわれている「ゲートレッグテーブル」もユニークな形状のもの。
これは折り畳みテーブルの一種で、テーブルトップを広げて、枠状の可動脚で支えます。
その脚が、まるで門扉のようだからゲートレッグ(門脚)と名づけられたのだとか。
限られた空間を有効に使う知恵ですね。
何世紀もにわたり、愛されてきたゲートレッグテーブルは、脚の形状や動き、テーブルトップの形や広がり、素材もさまざま。
調理スペースと食卓を兼ねるテーブルが欲しい、来客時には広いダイニングテーブルが欲しいなど、使用するシーンを思い描きながら、ふさわしいものを選びましょう。
スツール
そのほか、サイドテーブルとしての活用をおすすめしたいのが、スツールです。
デザインによっては、座るだけではなく多目的に使えます。
同じものをいくつか用意して、組み合わせて大きなテーブルにしたり、観葉植物や雑貨を並べる飾り棚にしたりしてもいいですね。
テーブル同様に多彩なバリエーションがあるので、視線を集める脚の形や色を選んで、部屋に彩りを。
テーブルの数だけ、それぞれに合った脚のデザインがあり、そのバリエーションは多彩です。
テーブルの用途や部屋のテイスト、好みに合うベストな脚にきっと出会えるはず!
2. 個性的な脚なしテーブル
テーブルの基本構造はテーブルトップと脚の組み合わせです。
しかし、世の中には脚のないテーブルが存在します。
例えば、アーム型の支持具で壁や柱などに取り付けられているものも、そのひとつ。
ここでは、脚らしい脚のないテーブルを見てみましょう。
2-1. 兼用タイプ
テーブルの脚が、ほかのものを兼ねているタイプがあります。
例えば、脚が収納ボックスとして使えたり、ワゴンのようにキャスターになっていたりするものも。
また、スツールをテーブルとして使うように、アイデア次第でプーフもテーブルになります。
トレーをのせてローテーブルにしてみるのもよいでしょう。
季節や天気、その日の気分に合わせてトレーを変えれば、ちょっとした模様替えが楽しめます。
3. 好みの脚を組み合わせてオリジナルテーブルをつくろう!
理想のテーブルは、選ぶのではなくつくるという方法もあります。
とはいえ、設計図を描いて木材やスチールを加工するところから始めるのは難易度が高いですよね。
でも、既成の脚とテーブルトップを組み合わせる簡単DIYなら、気軽に挑戦できますよ。
テーブルを自作するときのポイントは、脚にふさわしい大きさ、厚さのテーブルトップを選ぶこと。
というのも、テーブルの強度と安定感を考えながら、安心して安全に使えるように組み合わせる必要があるからです。
また、使い心地のいいサイズを知ることも大切です。
例えば、標準的なダイニングテーブルの高さは約70cm。これが欧米仕様では75cm以上、ソファと合わせる場合は60cm前後とされています。
快適なテーブルの高さは、テーブルの種類や用途、身長、合わせる椅子などによって異なるため、使い勝手のよいものを選ぶようにしましょう。
簡単DIYでオリジナルのテーブルを自作するときの強い味方が、イケアのアイテム。
「脚」「架台」「下部フレーム」とテーブルトップを選べば、あっというまにオリジナルテーブルの完成です。
3-1. 脚×テーブルトップ
オーソドックスなテーブルを目指すなら、「脚」と「テーブルトップ」の組み合わせがおすすめです。
脚の形は角柱・円柱だけではありません。
下に向かって細くなっている「テーパードレッグ」や八角柱の脚を選べば、個性的なテーブルが完成します。
すらりと伸びた脚の先にキャスターの付いたタイプなら、テーブルの移動がラクちん。
仕事用テーブル、子ども用テーブルをこの脚にすれば、気ままに置いた場所がどこでも書斎、どこでも勉強部屋になります。
ときどき模様替えをしながら、いつでも新鮮な気分で仕事や勉強がはかどりそうですね。
4. 理想のテーブルは脚にもこだわってみよう
普段はあまり気にとめることのないテーブルの脚。
実は、テーブル全体のデザイン、空間の印象にも影響を与えるパーツです。
脚の構造や素材を知ることが、理想のテーブルにたどりつく近道かもしれません。
いろいろな脚をチェックして、テーブルを置く部屋のテイストに合い、目指したい空間づくりができるものを選びましょう。
簡単DIYでは、強度と安定感、使い心地を重視した脚とテーブルトップの組み合わせを探ることを忘れずに。