とにかく楽しくカッコいい空間に!
バンドー神戸青少年科学館
IKEA神戸
「神戸市立青少年科学館」は、1981年に開催された神戸ポートアイランド博覧会に出展された「神戸プラネタリウムシアター」や「神戸館」を、会期終了後に整備しオープンしたもの。以来、科学や宇宙についてのテーマを中心に様々な展示企画で神戸市はもとより全国各地からの来場者を楽しませてきました。ネーミングライツ制度が導入された2014年からは「バンドー神戸青少年科学館」の愛称で親しまれています。
現在、館内には「ふれる・つくる・つながる」をテーマに、科学の楽しさや不思議を知り体感できる6つの展示室とリラックスシートを備えた最新型のプラネタリウム、ミュージアムショップなどがあり、小・中学生を中心とする来場者で毎日賑わっています。今回のIKEA Family子ども募金では、施設3階の展示室前スペースと4階のプログラミングラボをコーディネートしました。
子どもたちが一眼見てワクワクできる空間に!
3階の展示室前にあるオープンスペースは、来場者が科学に関する本を気軽に手に取ることができる場所でしたが、椅子も少なく、ゆっくり過ごせる場所としては、不十分でした。そこでまず、家具とカーペットで空間を仕切り、ここが本を読んだり、休憩したりできるくつろぎのスペースであることを一眼見てわかるようにしました。スペース奥には二方向から本をとれるように本棚を背合わせにし、また壁ぎわにももう一台設置して、子どもたちが好きな本を手に取り、好きな場所で読めるようにしました。ベンチに座って読んだり、カーペットに寝転がったり腹ばいになったりしても構いません。中央部に置いた収納付きのテーブルでは、お絵描きをしたりおもちゃで遊んだり。クッション型のチェアに座ってみんなでおしゃべりしても楽しそう。どの位置からも、大人がスペース全体を見渡せるよう、高さが低い家具を選んで設置しています。
子どもたちのやる気が上がる空間に!
4階のプログラミングラボは、文字通りコンピュータ言語を学ぶ場所ですが、これまでは2人掛けの事務机とオフィスチェアが整然と並べられた、学校のパソコン教室のような空間でした。そこで、140×70センチメートルのテーブルを正方形に組んで設置し、児童や生徒たちがそれぞれ違う方向を向いて勉強できるようにレイアウトしました。向かい合ったり、横を向いたりして勉強する環境は、まわりから刺激を受けて単調になりがちな時間を楽しいものにしてくれます。真ん中に空いたスペースは、パソコンのケーブルを逃すこともでき、人工観葉植物を置くスペースも生まれました。子どもたちをプログラマーになった気分にさせるような、カッコいい部屋にして欲しいという要望があったので、各テーブルセットには、8脚のゲーミングチェアを置き、気分はまるでeスポーツのプレイヤー。臨場感もたっぷりで、テンションも上がります。背もたれにはバックパックをかけることができ、ポケットも付いているので、手持ちの荷物を収納しておくこともできます。
「これまで、展示室を中心にリニューアルしてきましたが、それ以外のスペースにはなかなか手を入れることができずにいました。今回、イケアさんからご提案いただいて、ようやくその願いが叶ったと思っています。3階にある第2展示室前のスペースは、本を読んだり、休息したりするには物足りない場所でした。私はここが、誰かがくつろいでいたり、読み聞かせで本を読んでくれる人の側に子どもたちが集まり、熱心にお話を聞いていたりする、そんな賑わいのあるスペースになればいいなと前々からイメージしていました。その思いを伝えたところ、想像していた以上のものになりました。4階も普通のパソコン教室としての設備でしたが、コンピュータやプログラミングへの興味が湧き、気分が盛り上がるような部屋にしていただけました。小学校でもプログラミング教育が必修化されていますので、授業で興味を持った子どもたちが、さらに興味を深められる場になればいいと思います。学びの環境は大事ですから、ここなら子どもたちも集中して取り組んでもらえそうです。今回、IKEA Family子ども募金活動という素晴らしい取り組みで、3階と4階の2カ所をリニューアルしていただきましたが、それぞれのスペースの特性を考慮していただいた仕上がりで非常にうれしく思い感謝しています。これからも、子どもたちがここでノビノビそしてワクワクしながら、科学に触れて楽しんでもらえればと思っています。」
「3階の現場を拝見したとき、ここで、子どもたちが自由に本を読んだり、大人がゆったりくつろいだりできるようになればと思いました。オープンスペースのゾーニングでは、パーテーションは使わず、家具とカーペットやラグで仕切ろうと考えました。パーテーションを使うと圧迫感があるのと、子どもたちに目が届きにくくなると思ったからです。あわせて全体を低い家具で構成しました。4階のプログラミングルームは、"とにかくカッコいい部屋に!"にというご要望でしたので、ゲーミングの要素を盛り込み、子どもたちが夢中になれる空間を目指しました。最近、イケアでもゲーミングレンジの商品が充実しており、その中から座るだけでテンションが上がりそうなゲーミングチェアを選びました。空間のイメージづくりでは、壁も大きな要素を占めますので、壁紙についてもご提案させていただきました。施工する際も呼んでいただいて、イメージ通りに仕上がりました。素晴らしい施設のなか、来館された皆さまにゆっくりくつろいでいただいたり、ワクワクしていただいたり、ここで楽しく過ごしていただければいいなと思っています。」