アットホームに暮らせる児童養護施設の空間づくり
社会福祉法人 信愛学園
IKEA神戸
児童養護施設のリビングルームの一例。
明るく、くつろげる、家庭的な雰囲気に。
神戸の御影にある社会福祉法人 信愛学園は、創設90年余りの児童養護施設・乳児院です。子どもたちが心身共に健康に過ごすことができる環境づくりと、小グループでの家庭的な養育を行っています。子どもの自立支援計画を明確にし、早期に家庭復帰できるような支援を大切にしています。現在、児童養護施設は小学生から高校生までの45名、乳児院は20名の子どもたちが暮らしています。
児童養護施設は機能的でくつろげる雰囲気をめざして
児童養護施設は、1ホームが5LDK、リビングダイニング+和室、キッチン、寝室で構成されています。建物は、長い年月が経っていることもあり、暗い雰囲気になりがちで、家具類は、とにかく耐久性を求めていたので統一感はなく、事務的な感じがしました。イケアの家具で明るい雰囲気をつくること、散らかりがちな物の収納の問題を解決することが課題でした。特に共有部分であるリビングダイニングは、「家庭的な雰囲気にしたいけれど、具体的にどうしたらよいのかわからない」というのが、先生方のこれまでの悩みだったようです。施工前に、先生方とお話しをする機会をなるべくつくり、毎日の生活で困っていること、どんな風に変えたいかなど、ヒアリングを重ね、プランを考えました。
乳児院は、玄関とプレイエリアをリフォーム
乳児院のスペースは、玄関入り口と子どものプレイエリアをリフォームしたいという具体的な要望がありました。玄関は、明るく温かみのある雰囲気に、プレイエリアは、小さな子どもたちが安全でかつ開放的に遊べるように。まずは、先生方から日々の暮らし方を詳しくヒアリングして、動線や子どもたちへの安全性、機能性を考えてプランしました。
「魔法のように変わった」と子どもたちから
児童養護施設、乳児院、すべての工程にストアマネジャーとマネジメントチームが参加し、現場の組み立てに関しては、コワーカーやサプライヤーを含めると90人以上が携わりました。
児童養護施設の子どもたちの日々の生活を邪魔しないように、子どもたちが学校に行っている間の時間を使い、10日間をかけて少しずつ作業を進めました。子どもたちは、毎日学校から帰ってくるたびに部屋の様子が変わっていることに「いない間に、魔法みたいに変わっている」と驚き、日々変化を楽しみにしていたということです。
コワーカーが力を合わせて、家具を組み立て。