ゼロエミッション(排出ガスゼロ)のイケアの配送
イケアでは、バリューチェーンのすべての段階で二酸化炭素排出量の削減に取り組んでいます。そのため、イケアの最大のフランチャイジーであるIngkaグループは、2028年までに世界中の配送を電気自動車(EV)またはその他のゼロエミッションソリューションによる配送へ90%以上移行することを目指しています。

「電気自動車を使用した配送を推進することで、店舗周辺の環境を改善し、良き隣人として行動したいと考えています。またこのことにより、より健康的な地域と気候の改善を期待しています。」

今後の道のり
ゼロエミッション配送への移行を促すため、Ingkaグループは2025年までにゼロエミッション配送を100%達成するという野心的な目標を2018年に設定しました。しかし、ゼロエミッション配送を100%達成する道のりは、常に順調とはいきませんでした。
電気自動車の充電インフラの整備は、期待していたほど早くは進みませんでした。そして、新型コロナウイルスのパンデミックは、車両の入手が困難となる一因となりました。遠隔地では課題に直面しました。商品の重量により車両の航続距離が延びず、私たち計画はなかなか進みませんでした。2024年9月までに、Ingkaグループが達成したゼロエミッション車による配送サービスは41.1%に達し、前年の24.6%から増加しました。Ingkaグループは、これまでの教訓と現在の進捗状況を踏まえて、ゼロエミッション車による配送サービスを2028年までに90%以上にするという目標を再設定しました。
この目標は、最初の高い目標と勢いを継続しながらも、達成可能で現実的なものになります。目標はつねに90%を上回ることですが、100%といかないのは、商品をお客さまへ予定通り届けるために急に非EV車への交換を必要とする遠隔地における充電インフラ不足や車両故障が発生する可能性など、配送サービスにつねに伴う不確実性を表しています。
イケアのゼロエミッション目標に向けての取組み
ゼロエミッション配送を達成するための方法には次のものが含まれます。
イケアの排出量削減目標を達成する
Ingkaグループは、ゼロエミッション配送を達成するという目標に向けて大きく前進しています。
- 2018年に目標を設定して以来、私たちは長い道のりを歩んできました。すでに2019年に、上海がEV車による配送サービス100%を実現した最初の都市となり、現在では20都市の300以上の場所で100%ゼロエミッション配送を達成し、世界で2,500台以上の電気自動車が稼働しています。
- 最新の予測では、いくつかの課題が残りつつも、目標に向けて順調に進んでいること、つまりゼロエミッション配送に到達しつつあることが示されています。2024~2025年には大きな進展を期待しています。これは、昨年成し遂げた充電インフラの増加と、多くの国でより大型の電動小型商用車を許可する新しい政策の導入によるものです。
- イケアは、車両と充電インフラへの追加投資、新たな革新の試行、業界内のほかの企業とのコラボレーションを通じて、ゼロエミッション車をより迅速に展開するために取り組んでいます。これらの活動には、新しいEVをテストするためのトラックメーカーとのコラボレーション、充電インフラへの投資、規制上の障壁を克服するための政策変更の主張が含まれます。
日本での取組み:
- イケアの自社配送に使うトラックはすべて電気自動車です。
- イケアの配送を担う配送業者においても、全国で28台のEVトラックが稼働しています。