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カフェデザイン・レストラン事例集:京都・醍醐寺「café sous le cerisier」

IKEA for Business VOL.35

世界遺産、京都・醍醐寺のサステナブルなカフェを イケアがプロデュース

今回は、京都・醍醐寺にこの春オープンしたばかりの、イケアの家具でコーディネートしたサステナブルカフェをご紹介します。京都の伏見区東方の醍醐山に広大な境内を持つ醍醐寺は、「古都京都の文化財」として世界遺産に登録されています。京都最古の木造建築の五重塔をはじめ数多くの国宝、重要文化財を所蔵しており、豊臣秀吉が境内の桜に魅せられ、「醍醐の花見」を行ったことでも有名です。

1100年の歴史を持つ寺の境内にカフェを

桜のシーズンに先駆けて、霊宝館に2017年4月1日にオープンしたのが、「café sous le cerisier(カフェ・スゥ・ル・スリジエ)」。フランス語で「桜の木の下で」という意味です。参拝客の休憩所として使われていた場所を、よりたくさん人々が集まり、地域活性化につながる新しい発信地としてリニューアルできないかというプランにイケアが全面協力しました。
醍醐寺のプロジェクトの中心人物で、今回の新しいカフェへのリニューアルプランも行った、醍醐寺総務部長の仲田順英さんにお話をうかがいました。

醍醐寺は、874年創建。長い歴史があります。「地域の人の安らぎの場や文化の交流の場としての寺が持つ本来の意義に加え、さらなる地域活性化、新たなコミュニティーの場として進化させたいと考えてきました」と仲田さん。これまでさまざまな文化事業や発信を行ってきましたが、近年は学校では得られない学びを実践する「寺子屋プロジェクト」を幹とし、京都大学と共同事業研究を行ったり、親子で楽しめるワークショップなどに力を入れています。その総称を「le projet daigoji(ル・プロジェ・ダイゴジ)」として、さらなる新しい活動をスタートさせています。

霊宝館にオープンしたカフェの外観。芝生に置いた屋外用のチェアは、置き場所を動かして風景を楽しめる。BUNSÖ/ブンソー、IKEA PS VÅGÖ/ヴォーゴー イージーチェア。

醍醐寺総務部長の仲田順英さん

3月31日に行われた内覧会にて。イケア・ジャパン副社長のミリヤ・ヴィーナネンも参加。

「昔ながらの休憩所を、おいしいコーヒーが飲める居心地のよいカフェにしたいという思いは以前からありました。でもどんなインテリアにしていいのかわからない。そんな時に、私たちの活動を理解してくれ、サポートしてくれたのがイケアです」。
仲田さんは宗教交流のため、スイスのジュネーブに住んでいた時期もあり、イケアのことはよく知っていたそうです。「価値あることを継続的に続けていきたい」というイケアのサステナブルな企業理念に共感し、全面的にプロデュースを任せることに決めたといいます。
「自然と人を大切にし、快適な毎日をより多くの人にというイケアのコンセプトは、まさに醍醐寺の精神と通じるところがあります。連帯感というか、同じ価値観を共有していると感じました」。

スウェーデンの伝統と和の文化のマッチング

STOCKHOLM/ストックホルム 2017のニューラインであるソファと、籐のチェア、
コーヒーテーブルを中心にコーディネート。

今回、リニューアルのメインに使われた家具は、STOCKHOLM/ストックホルム コレクションです。イケアの高級ラインとして人気のシリーズで、今回は2017年の新しいコレクションを多数採用しました。スウェーデンらしい美意識や伝統を感じさせるデザインにモダンなテイストを併せ持つ家具は、醍醐寺の自然の風景や和の建築にしっくりと溶け込んでいました。

ソファの落ち着いたダークブルーのビロードが木造の建築にぴったり。海や風を感じさるようなクッションもSTOCKHOLM/ストックホルム 2017。

籐のコーヒーテーブルには、ガラスの花瓶とテーブルランプを。STOCKHOLM/ストックホルム 2017 コーヒーテーブル、CYLINDER/シリンデル 花瓶、STOCKHOLM/ストックホルム 2017 テーブルランプ。

担当したイケアの竹川倫恵子さんは、「今回、すばらしい自然や歴史を持つ醍醐寺に合う家具はなんだろうと考えたとき、STOCKHOLM/ストックホルム コレクションがいいなと思いました。
このコレクションは、スウェーデンの伝統や心を表している代表的な商品です。自然を愛して、敬いながらつくられている家具が、日本のお寺という今回のプロジェクトにぴったりとはまったと思います。和と洋の不思議な化学反応というか、私たち自身もほんとうに楽しく仕事ができ、想像以上の嬉しい仕上がりとなりました」と語ります。

柔らかな光が心地よいフロアランプ。全体照明と読書ランプの2つの機能を備えている。STOCKHOLM/ストックホルム フロアランプ。

オープンなエントランス。窓際には籐のイスを、芝生に面した外側テラスには、屋外用の折りたたみ式のチェアとテーブルを配置。STOCKHOLM/ストックホルム 2017 アームチェア クッション付き。

壁側には、バーチのテーブルとチェア。備え付けのベンチにはクッションを置いて。NORRÅKER/ノッルオーケル テーブル、NORRÅKER/ノッルオーケル ベンチ、STOCKHOLM/ストックホルム 2017 クッション。

ストライプのラグ、籐のコーヒーテーブルもストックホルム コレクションから。テーブルに飾った竹の器は、職人によるハンドメイド。STOCKHOLM/ストックホルム 2017 ラグ、STOCKHOLM/ストックホルム 2017 コーヒーテーブル、HULTET/フルテット 皿。

オレンジのプーフがアクセントに。クッションのようなやわらかさで心地よく、リラックスできる。
STOCKHOLM/ストックホルム 2017 プーフ。

おいしい本格コーヒーや桜のフレーバーのお茶などが楽しめる。近々、スイスの修道院の焼き菓子なども登場の予定。

今回、イケアを利用して、仲田さんが驚いたのは、コーディネートのセンスに加え、そのスピードの速さだといいます。
「話がスタートしたのは、オープンの3週間前です。4月1日には間に合わないと思っていたのですが、本当に早いスピードで仕上げてくださいました。そして、このクオリティ。すばらしいプロの仕事としか言いようがないですね」。
今後、さまざまなプロジェクトを企画中という仲田さんは、「私は、お寺はある意味テーマパークであるべきだと思うのです。たくさんの人に楽しんでいただけるよう、新しいことに挑戦していきたい。おそらく秀吉も、このカフェを見たら喜んだのじゃないかな(笑)。この場所をスタートとして、醍醐寺らしい発信をしていきます。環境についてのワークショップなど、イケアとのコラボレーションも続けていきたいですね」と熱く語ります。長い歴史と伝統を守りつつ、新しいことに取り組んでいこうとする醍醐寺の象徴ともいえる今回の新しいカフェ。きっとたくさんのコミュニケーションが生まれる場所となることでしょう。


DATA

「café sous le cerisier(カフェ・スゥ・ル・スリジエ)」
所在地: 京都府京都市伏見区醍醐東大路町22 醍醐寺「霊宝館」内
営業時間: 10:00~16:30(季節によって変更あり。不定休)
HP: https://www.daigoji.or.jp/
導入年月: 2016年4月

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