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DJ/ファッションブランドオーナー・山下蒼太ー撮影風景と家での暮らし

アニー・リーボヴィッツが、東京都のDJかつファッションブランドを立ち上げた山下蒼太を訪ねました。音楽とファッションを通して自分がかっこいいと思うものを表現することを仕事としている彼の家とはどのような場所なのでしょうか。

 世界的に著名なアニー・リーボヴィッツが、東京都在住のDJ/ファッションブランドオーナーの山下 蒼太の家を訪れます。家はくつろぐ場所でも仕事場でもあると語る蒼太とアニーがセルフィーを撮っています。

音楽が好きだからDJを始め、洋服が好きだからファッションブランドを立ち上げたー山下蒼太の活動の中心にはいつも、自分の「好き」があります。東京のコンパクトなアパートメントで彼は、好きなものに囲まれながら自分だけの楽しさを見出しています。

どういうきっかけでDJを始めたんでしょうか?

DJは高校1年生、16歳のときに始めたので、8年目くらいになります。当時東京で、未成年のためのクリーンなクラブがすごい流行っていて。そこに初めて行ったときにDJをしている先輩と仲良くなって、教えてもらったのが最初のきっかけですね。現在は、大学1年のときに出会った友だちのGenと「WASP」というDJユニットとして活動しています。

子どもの頃から両親の影響で洋楽をよく聴いていたんですけど、中高ではあんまりそれを共有できる友だちがいなくて。でもそのクラブで出会った人たちは、音楽について話せる人たちだった。そうした自分の好きなものを共有できる場として、自分の感性を表現するための手段として、DJに魅力を感じたんだと思います。いまでもその軸は変わらなくて、DJは自分のかっこいいと思うものを表現するメディアとして捉えています。

DJとして活動する傍ら、昨年には自身のファッションブランド「SOL」も立ち上げましたね。

親父が洋服のデザイナーで、ぼく自身も洋服にはずっと興味があったんです。それで、さっき言ったように自分の感性を表現する手段として、形に残らないDJだけじゃちょっと物足りないタイミングが来ちゃって。「じゃあブランドを始めてみるか」みたいな軽いノリで最初は始めてみたんですけど、やっていくうちに、周りのコミュニティの子たちが自分のデザインした服を着て遊んでるのがすごくいいなって思うようになりました。とはいえ、やっぱり自分がかっこいいなって思うものを表現するツールという意味では、音楽とファッションは区別していないんです。

蒼太さんにとって、家はどういう場所ですか?

元々はもう、100%休む場所というか、落ち着く場所だったんですけど、最近家に対する考え方が変わってきて。というのも、ブランドを始めて軌道に乗り始めてから、プロダクションの仕事を辞めたんです。毎日出勤しなくなったので、いまは家で仕事しているんですね。それでここ3カ月くらい、休むところで仕事をすることに体が馴染まなくて、戸惑いがあったんです。

でも最近ようやく少しずつ慣れてきて、仕事をするときはカフェに行ったりして、頑張ってメリハリをつけるようにしているんですけど。だからやっぱり、自分にとって家は休む場所であった方が過ごしやすいのかなと思います。    

人と話すことが最高のインスピレーションになるので、友人たちが家に来てくれるとうれしい。小さな部屋だけど、どんなに狭くても、友だちを呼んで一緒にくつろぎます。

山下 蒼太DJ/ファッションブランドオーナー、東京都

家ではたくさん音楽をかけていそうですね。

そうですね、基本的にいつも音楽はかけてます。タイミングにもよるんですけど、それこそ自分のプレイリストを流すときもあるし、DJの前には —ちょうど今夜もDJするんですけどー誰かのミックスやプレイリストを垂れ流しておいて、いいなって思ったら「それ、今日流そうかな」と思うことも多いです。

家にはSOLの洋服もあればアートブックや雑誌もたくさんありますし、お話を聞いていて、本当に好きなものに囲まれて家での時間を過ごしているのかなというふうに思いました。家ではどんなときに、いちばん楽しさを感じますか?

やっぱりDJをするのが楽しいですね。ミックスをつくっているときがいちばん楽しい。あとは友だちを呼ぶのも楽しいです。ぼくにとって、人と話すことがいちばんのインスピレーションや気付きになるので。部屋はすごく狭いし、キッチンも狭いんですけど、狭いながらに料理するのが好きで。友だち呼んで、料理を振舞って、みんなでゆっくりくつろぐ時間も好きです。

自分は趣味を仕事にしているタイプなんですけど、それがすっごくつらいな、みたいな瞬間があって。例えば、他の人のライブに行っても、どうしても「自分だったらどうやるだろう」って仕事のことを考えちゃう。洋服屋さんに行っても「どんな生地使っているんだろう」と考えちゃって、ピュアに楽しめない。それで自分にとってピュアに楽しめるものって何なんだろうと考えたときに、意外と家で料理をすることがそうかもしれないなって最近思って。無心で、仕事の事を考えずに楽しめるものだなと思いました。

家の中でとくに自分らしいと感じる場所はどこでしょう?

やっぱりDJの前かな。本棚があって、そこにDJブースを置いてるんですけど、そこに立ってDJをする——その場所がいちばん好きかもしれない。

やっぱりそこにいる時間が、いちばん自分のクリエイティビティを発揮しているんですね。

そうですね。 

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IKEA + Annie Leibovitz

イケアのLife at Home Reportによると、世界の約半数の人が、彼らの家での暮らしがメディアにあまり取り上げられていないと感じています。

イケアは、そんな人々のリアルな暮らしこそ取り上げる価値があるものだと信じています。そこで、私たちは暮らしの捉え方を変えることを試みました。有名な写真家であるアニー・リーボヴィッツとの初のアーティスト・イン・レジデンス・プログラムを通じて、私たちは人々や彼らの暮らしを見事な写真で表現します。

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