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店舗デザイン事例集:株式会社オーチ

株式会社オーチ(神奈川県伊勢原市)

ショールームと撮影スタジオを兼ねた、情報発信地としての新しいスペース 

 

社会状況を察知し、子ども服からマスクの製造へ

2020年春から、コロナ禍のマスク不足に先駆けて高性能マスクを製造、安価で提供してきた株式会社オーチの赤尾翼さん。子ども服ブランド「otonadekodomo(オトナデコドモ)」の事業が本業でしたが、「マスク不足」の危機をいち早く感じ取り、開発と改良に取り組みました。在庫の管理や発送、またショールームとして発信をしていくための新しいスペースをイケアの家具でコーディネートしています。  (代表取締役の赤尾翼さん。20歳で最初の起業をし、現在の事業は2017年、30歳の時に立ち上げた。 )

コロナ禍の始まりで不穏なニュースが流れ始めた頃、赤尾さんは、出張先の中国で異変を感じます。中国ではすでに「マスク不足」が報じられていました。 
「マスクは生活必需品になる。日本でマスクが足りなくなる」。そう直感した赤尾さんは、帰国していち早くマスクの製造に取りかかります。 

赤尾さんが手がける子ども服ブランド「otonadekodomo(オトナデコドモ)」のコンセプトは「大人が着たくなる子ども服」。ご自身のお子さまに着せたい服をと考えたそうです。マスクも「家族を守るために作った高性能マスク」。マスクの製造も子ども服作りの延長線上、「家族のために」という気持ちからのスタートでした。  2020年4月に発売したマスクは、機能性やデザイン性に優れ、サイズ展開も豊富な上に低価格で、予約開始から2日で1万枚を受注する大反響でした。 しばらくはマスク生産に力を入れることに決めた赤尾さんは、新しいスペースを探し始めます。そしてすぐにショールームと倉庫、オフィス、商品の撮影スタジオを兼ねた現在の場所を見つけました。  「海外出張が多かったので、海外で見ていいなと思ったオフィスのイメージを描いていました。堅苦しくなく、洒落ていて、開放的なスペース。もともとインテリアが好きで、自宅もイケアの家具をよく使っていたので、店舗やオフィスもイケアでコーディネートしてみたいなと思いました」  (otonadekodomoの子ども服と、現在発売中のH・P・F・MASK(ハイ・パフォーマンス・フェイス・マスク)。)

どのコーナーでも商品撮影ができるスペース作り 

家具をリサーチのため、IKEA横浜(旧IKEA港北)(神奈川県横浜市)へ出かけた際に「IKEA for Business」のインテリアデザインサービスを知ります。「プライベートでイケアはよく行っていたのですが、このようなサービスがあることは知りませんでした。自分でコーディネートするつもりだったのですが、さっそくIKEA for Business渋谷に登録し、利用することにしました。通常業務をしながらでは時間も人手も足りません。メールでやり取りができるIKEA for Businessは本当に助かりました」と赤尾さん。 コンセプトは、ショールームでありながら、商品の撮影やSNSの発信ができるスタジオを兼ねたスペース。各コーナーをそれぞれ異なるイメージでコーディネートすることでした。 

ショールームのセンターに置いたテーブルは、スチール脚。透明なブルーのチェアを組み合わせてスタイリッシュな雰囲気に。左側のカウンターは、まったく異なる雰囲気にコーディネート。

作りつけのグレーのカウンターテーブルに無垢材のハイチェアを組み合わせた空間は、気軽な打ち合わせなどにも利用。

イメージも家具もなんとなく決めていましたが、IKEA for Businessに相談し、やり取りを重ねることで、「レイアウトに合った家具を、ビジュアル的に提案してくれるので、スムーズに具体化できました」と赤尾さんは話します。「ご近所の方は、何ができるのだろう?と興味津々だったようです。イメージ通り明るく、開放的なスペースが実現して嬉しいです」 路面店なので、夕方になると学校帰りの子ども達が立ち寄ることも。 「そういう安心できるスポットとして、何かしら地域に貢献できれば嬉しいです」 窓際のスペースは、家のようなくつろげる雰囲気に。

倉庫、オフィススペースもイケアの家具で

店舗の奥にある倉庫や、オフィススペースも、機能性を重視しながら、「会社という堅苦しい雰囲気にならないよう」コーディネートしたかったと赤尾さんは話します。壁のないオープンなスペースを、動線を考えながらシェルフやラックで区分けしています。  スペースによって柔軟に組み合わせて設置できるワードローブの収納システムが倉庫として活躍。オフィススペースのデスクは、昇降式のものも取り入れて立っての作業も楽に。立ったままの作業もスムーズに。

「収納システムはさすがイケアさんですね。スペースを効率良く使って、大量の子ども服、マスクもしっかり納まりました。また、提案いただいた昇降式のデスクを取り入れたのもよかったです。座ったままより、立って仕事をした方が楽な場合もありますし。」
雰囲気のある大きなソファやラグ、デザイン性の高い照明や人工観葉植物など、変化のあるコーディネートが気に入っているそうです。 

打ち合わせも休憩もできるソファのコーナー。

打ち合わせや作業のスペース。

赤尾さんは、「IKEA for Businessでは、短期間で提案をしてもらえ、各店舗から出荷手配が可能で、とても便利です。買い足しも簡単にでき、家具だけでなく小物も揃うので、これから開業を考えている方にはおすすめしたいです」と話してくれました。  

現在、赤尾さんはマスクの改良、販売を続けながら、子ども服に加えて、新しいルームウェアのブランドを立ち上げの準備をしています。
「お家で過ごす時間が増えて、洋服を選ぶ価値観も変わってきたのかなと思います。気分が明るくなるような、ちょっとカラフルで楽しいジェンダーレスなウェアを目指しています。」
また、PRのためにツイッター、インスタグラムへの投稿やYouTubeチャンネルを作るなど、発信にも力を入れています。
「まだ30代なので、いろいろなことに挑戦していきたいなと思っています。今後、店舗を増やすことがあれば、またIKEA for Businessを利用して店作りができたらと思います。」

DATA

会社名:株式会社オーチ 伊勢原Office&Depot 
所在地:神奈川県伊勢原市板戸501
TEL:0463-79-6959  
HP:https://otnadekodomo.official.ec
業務形態:子ども服、マスク、衣料品などの製造販売 
導入年月:2020年5月
導入に要した期間:約2カ月
担当したイケアストア:IKEA for Business(渋谷)
使用したイケアのサービス:ビジネスインテリアデザインサービスおまかせ配送サービス家具組み立てサービス
IKEA for Businessを選んだ理由:日本のオフィス家具のように地味でなく、デザイン性、機能性が高い。組み合わせが自由で後から買い足しがしやすい。家具、照明、小物まで揃う。専任スタッフによるアドバイスやトータルなサービス。コストパフォーマンスが高い。

※使用されている商品は記事掲載時期のもので、販売終了になっている商品が含まれる場合がありますのでご了承ください。