教育・福祉施設デザイン事例集:北欧の風 道の駅とうべつ
IKEA for Business VOL.45
スウェーデンとの長い親交を通して生まれた、 北海道の新しい道の駅
レクサンド市と姉妹都市提携30周年を記念して
北海道札幌市に隣接し、札幌中心部から車で40分ほどの位置にある当別町。この町は、スウェーデン・レクサンド市と姉妹都市提携を結んで30年になります。当別町の風景がスウェーデンに似ていると言われたこと、「スウェーデンヒルズ」という北欧建築の町を誘致したことなどから、1987年に姉妹都市となりました。そして提携30周年となる2017年9月、当別町に新しい道の駅ができ、話題になっています。その名も「北欧の風道の駅とうべつ」。北欧風建築にイケアの家具を導入したこの施設は、連日多くの人で賑わっています。企画を担当した当別町役場の鰐渕真太郎さんにお話しをおうかがいしました。
「レクサンド市は、スウェーデン国内でも独自の伝統が色濃く残っている町です。地元を愛し、大切にしているところも当別町と共通点があるので、提携を結んでいます。交流も深く、数年ごとにお互いに行き来をしています」と鰐渕さんは語ります。30周年を迎える節目の年に、新しい道の駅というスペースを作る計画が始まったのは2015年だそうです。「当別町のランドマーク的な存在になり、さまざまな発信ができ、地元の人はもちろん、日本全国から、そしてスウェーデンからも、多くの人が集まれる場を作りたかったのです」。広大な施設は、飲食コーナー、レストラン、特産品コーナーなどがあり、天然木のフロアにテーブルとチェアがゆったりと置かれています。飲食コーナーは地元の出店で、当別町の食材を活かしたメニューが楽しめるテイクアウト方式。中のテーブルで食べてもよし、外の芝生広場やテラス席でもよしと、自由に楽しむことができます。
「家具を選ぶにあたって、北欧の雰囲気を出すならイケアがいいなと思っていました。スウェーデン関連の交流会などでもイケアとは接点がありましたし、迷うことなく今回IKEA新三郷にプランニングをお願いしました」と鰐渕さん。鰐渕さんは、道の駅企画を担当する前は国際交流の部署にいて、さまざまな交流事業に関わってきたそうです
高い天井と、ゆったりとした空間、北海道の木材をふんだんに使用した梁や柱が心地よい北欧風建築。
施工と家具選びは同時進行で行われました。IKEA for Business担当者も実際に当別町を訪れ、それぞれの現場の意見を出し合いながら進められたそうです。「レストランの壁の色や素材などもアドバイスしてもらいました。トータルな空間として家具を考えてもらえてよかったと思います」。
広いスペースはイベントなどにも使うため、テーブルとチェアは容易に移動ができる軽いものが希望だったという鰐渕さん。「軽くて、掃除がしやすくて、おしゃれなテーブルとチェアがたくさんあって、さすがイケアだなと思いました。違うデザインや色を組み合わせても、トータルで雰囲気がまとまりますね」。
広いフロアには、デザインの異なるテーブルとチェアを組み合わせて置いている。イエローがアクセントに。
みんなに優しい、
バリアフリーの施設を目指して
この道の駅は、赤ちゃん連れから、お年寄りまで、どんな人も楽しめるようなさまざまな心配りがされています。子どものプレイコーナー、授乳室を完備し、また、建物内外の段差をなくし、パーキングやトイレも車椅子の方が安心して使用できるバリアフリー仕様です。
「バリアフリーにすることは、もちろん北欧のシステムや考え方を参考にしています。どんなにすばらしい場所を作っても、特定の人しか使えないのでは意味がありません。また、この施設の従業員は女性が多いのです。子どものコーナーに関しては、お母さん目線でいろいろ意見をもらいました」。
レクサンド市との交流をこれからも大切に
DATA
会社名: 北欧の風 道の駅とうべつ
業務内容: 道の駅
所在地: 北海道石狩郡当別町当別太774番地11
HP: https://tobest.co.jp/michinoeki/
導入年月: 2017年9月
イケアとIKEA for Businessを選んだ理由: 北欧風建築にマッチする家具にしたかった、デザイン性・色・家具のバリエーションと組み合わせの自由度、コストパフォーマンスの良さ。
担当したIKEAストア: IKEA 新三郷
使用したイケアのサービス: インテリアプランニングサービス、配送サービス
※使用されている商品は記事掲載時期のもので、販売終了になっている商品が含まれる場合がありますのでご了承ください。