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ホテル・民泊レイアウト事例集:UR都市機構

IKEA for Busiensss VOL.23

UR都市機構(独立行政法人都市再生機構)

団地リノベーションに新しい感覚のデザインと機能性を。「イケアとURに住もう。」プロジェクト

テーマはサステナブル・リビング(持続可能な暮らし)

UR都市機構(独立行政法人都市再生機構)のUR賃貸住宅は、全国に約1,700団地、74万戸あり、築年数が古い建物でも大幅なリニューアルを施し、新築と変わらない快適性を提供しています。団地ならではの「コミュニティー」を大切にし、新たな価値を付加した都市型賃貸住宅の先駆的存在です。
 URとイケアのプロジェクトは、2013年に始まり、まずは横浜市内の4団地、13戸のリノベーションにイケアのキッチンを導入し、この企画が好評を博しました。2015年には千葉、大阪、京都、兵庫、名古屋などで全国展開され、入居者にイケアがインテリアサポートを行う企画も実施しました。
 「『イケアとURに住もう。』のテーマはサステナブル・リビング(持続可能な暮らし)です。建物や環境を大切にしながら、長く住み続けることができる住宅づくりを目指しているUR賃貸住宅と、環境へ配慮しながら、ライフステージに合わせて選べる家具を提供しているイケアとは、共通している部分があります。力を合わせることで、よりたくさんのアイデアが生まれ、新しい住まいが実現しました」と、橘亜希さん。

左から、UR都市機構の橘亜希さん、小川絵美子さん、板倉千絵さん。

ライフスタイルを楽しむ「リデザイン住宅」

今回ご紹介する、立川幸町団地は、武蔵野のおもかげを残した豊かな自然に恵まれた環境で、団地内もさわやかな樹々の緑にあふれています。
 「イケアが協力してリノベーションした住戸はモデルルーム2戸を含め8戸です。キッチンはもちろん、すべての部屋をイケアがコーディネートしています。30代から40代の子育て世代のファミリーが暮らす家を想定し、インテリアは白を基調に、明るく軽やかな色をポイントとして使う、スカンジナビアンモダンスタイルで、コーディネートしていただきました」と、板倉千絵さん。「色の使い方、空間の有効な使い方の提案がさすがイケアという感じで、とても心地よく機能的な住戸に仕上がりました。窓から見える自然もまるでお部屋のカラーコーディネートの一部のようです。この団地からはイケアストアが近いので、更にお好きな家具をご自身で選んで、より自分らしく、ライフスタイルに合わせてカスタマイズしていただけたらと思います」。

それでは、モデルルームを紹介します。広さは約56㎡、2LDKの間取りです。約16㎡のLDKは、決して広いとはいえませんが、家族みんなで座れる3人掛けのソファNORSBORG/ノルスボリの背側に、コンパクトなHILVER/ヒルヴェル テーブルを付けて配置。食事のスペースとくつろぎのスペースをしっかりと確保し、使いやすいレイアウトになりました。

壁面は、明るい水色のクロスを貼り、VALJE/ヴァリエ ウォールキャビネットを設置しました。用途に合わせて、好きな形にレイアウトできます。壁面を有効に活用できるディスプレイ収納です。テレビ台はBESTÅ/ベストー。家具は白で統一し、植物のグリーンをアクセントにしています。

ソファ側からキッチンを見たところ。圧迫感がなく、広々としたLDKとなっています。照明はもちろんすべてLED。広々としたシンプルなソファに、クッションやラグで色味をプラスしています。ガラス戸の木枠はあえて茶色のままで、ナチュラルな雰囲気に。

キッチンは、最新のキッチンシステムMETOD/メトード。コンパクトながら機能性が抜群です。
キャビネットや引き出しの中は、収納したいものによって、自由にカスタマイズできます。緑の扉のウォールキャビネットはキッチンのアクセントになり、上部のスペースをディスプレイにも活用できます。

METOD/メトードの引き出し内のカスタマイズ例。引き出しの中にも小さな引き出しを設置したり、ボックスや仕切りで使いやすくアレンジできます。

和室や押入れも、イケアらしくアレンジ

今回のモデルルームでは、和室を子供部屋にアレンジしています。押入れのふすまを取り払うことで、圧迫感をなくし、オープンな収納スペースにしました。子供用の収納シリーズのTROFAST/トロファストやKUSINER/クシーネルメッシュバスケット ふた付きを押し入れの下段にセットし、子供が自分でかたづけができるように提案。 TROFAST/トロファストはお子さまの成長に合わせて必要なものを追加できます。子供用のKRITTER/クリッテル ベッドフレームと、ベンチにもなるIKEA PS 2014 平均台、CIRKUSTÄLT/スィルクステルト子供用テントを置きました。畳はカラーの和紙畳を採用し、日焼けやささくれなどがなく、子供がのびのびと遊べる空間となりました。

ベッドルームは、ブルーやグリーンを基調にしたテキスタイルを使用して、明るく、リラックスしたムードに。カーテンはDOFTRANKA/ドフトランカ、ベッドは収納付きのBRIMNES/ブリムネス。ベッド下に大容量の引き出しが4つあるので、予備の寝具類をすっきり収納できます。天井の照明は、KRUSNING/クルースニング ペンダントランプシェードで個性的に。優しく柔らかな光が寝室にぴったりです。

リビングと寝室の間にあるユーティリティーエリアは、アイロン台を広げてもゆったりのスペース。収納はシンプルに機能的に、必要なパーツを買い足してカスタマイズできるALGOT/アルゴート 収納システムを採用しました。オレンジ色のクロスを壁の一面に貼って、明るい印象です。

新しい賃貸住宅の価値観をつくるために

このモデルルームをご覧になったお客さまには、「色使いが斬新」「部屋全体の雰囲気がとてもよい」「インテリアが変わると印象がガラッと変わる」「UR賃貸住宅のイメージが変わった」など、とても好評でした。
「『イケアとUR に住もう。』を通じて、“気軽に変化を楽しみ”ながら“長く住み続けたくなる”、そんな新しい賃貸住宅の価値観をつくっていきたいと思っています。これまでにリデザイン住宅を展開してきた団地で、引き続き供給を行うとともに、新しい団地での取り組みも検討中です」。と、小川絵美子さん。
 団地という日本ならではの住まいのよさを生かしながら、現代に合わせた形で提案するリデザイン住宅は、今後、より注目を集めそうです。


DATA

会社名: UR都市機構(独立行政法人都市再生機構)
所在地: 神奈川県横浜市中区本町6-50-1 横浜アイランドタワー
HP: https://www.ur-net.go.jp/
業務形態: 都市再生の推進およびUR賃貸住宅ストックの活用と再生
導入年月(立川幸町の案件): 2015年8月
導入に要した期間: 約3カ月
IKEA for Business を選んだ理由: 「自分らしく快適に暮らすアイデア」を提案するイケア と、「長く住みたくなる空間」を 提供するUR。「イケアとUR に住もう。」では、両者の強みを合わせて、「サステナブル・リビング」の実現を目指して取り組んでいます。
担当したIKEAストア: IKEA立川
主に使用したイケア商品: ALGOT/アルゴート、BESTÅ/ベストー、BRIMNES/ブリムネス、CIRKUSTÄLT/スィルクステルト、DOFTRANKA/ドフトランカ、HILVER/ヒルヴェル、IDOLF/イードルフ、KRITTER/クリッテル、KRUSNING/クルースニング、METOD/メトード、NORSBORG/ノルスボリ、SVIRVEL/スヴィルヴェル、TROFAST/トロファスト、VALJE/ヴァリエ、VARV/ヴァルヴほか
使用したイケアのサービス: IKEA for Business インテリアプランニングサービス、商品ピックアップ代行サービス、家具組み立てサービス

※使用されている商品は記事掲載時期のもので、販売終了になっている商品が含まれる場合がありますのでご了承ください。