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取り替えどきから考えよう!マットレスの処分方法

公開日:2022年4月5日、 更新日:2024年8月6日 

寝姿勢を支え、心地よい眠りへと誘うマットレス。

品質がよく、体にフィットするものでも、長く使い続けていると、どうしても傷んできます。

マットレスの劣化は、ときに体の不調を引き起こしかねません。

毎日をはつらつと過ごすためには、質のよい睡眠を確保することが大切です。

そのためには、マットレスの寿命を見極めながら、よりよいタイミングで交換した方がよいでしょう。

マットレスの取り替えサインと処分方法についてお伝えします。 


1. マットレスの寿命と取り替えサインを知ろう 

マットレスは、コイル(ばね)の有無によって「コイルマットレス(スプリングマットレス)」と「ノンコイルマットレス(ノンスプリングマットレス)」に分類できます。

それぞれの特徴と寿命をおさらいしながら、取り替えサインを確認しましょう。 

1. コイルマットレス(スプリングマットレス)の種類と寿命

木製のベッドフレームとマットレス

コイルマットレス(スプリングマットレス)には、1. ポケットコイル、2.ボンネルコイル、3.高密度スプリングの3タイプがあります。

値段は高めですが、耐久性に優れ、平均寿命は10年程度とされています。 

1-1. ポケットコイル

独立したコイルをひとつずつ袋に入れて、全面に敷き詰めたタイプです。

一つひとつのコイルが体を点で支え、寝返りのような動きに合わせて体にフィットします。

理想的な寝姿勢を維持できるうえに、体圧分散にも優れ、振動が伝わりにくいので、ダブルベッドに向くマットレスです。

このマットレスと相性がいいのは、子どもやパートナーなどと2人以上でベッドを使う人。

寿命は8~12年程度。

1-2. ボンネルコイル

一つひとつのコイルを連結させたタイプです。

コイル同士がつながって一体化しているため、体を面で支えながら、ゆっくりと沈み込みます。

寝心地は硬めですが、寝返りのしやすさには定評があります。

マットレス内部の通気性がよく、カビが発生しにくいのも利点です。

このマットレスと相性がいいのは、体格が大きめの人、寝返りの多い人。

寿命は7~10年程度。

1-3. 高密度スプリング

ポケットコイルとボンネルコイルの特長を合わせたようなタイプです。

コイルの連結を工夫したことで、まるで点で支えたような寝心地を感じられます。

価格は高くなりがちですが、試す価値はあるでしょう。

このマットレスと相性がいいのは、布団を床に敷いたときのような寝心地が好きな人。

寿命は約10年程度。 

2. ノンコイルマットレス(ノンスプリングマットレス)の種類と寿命 

コイル(ばね)を使っていないマットレスが、「ノンコイルマットレス(ノンスプリングマットレス)」です。

芯材の種類によって次の4つに分類されます。

2-1. 低反発ウレタン

かかった圧に応じて、ゆっくりと体に沿って形を変えるタイプ。

そのため、理想的な寝姿勢を維持しやすいといわれています。

体を包み込むように沈み、寝心地は柔らか。

ウレタンが使われているので保温性に優れ、冬場の冷えを軽減してくれるという効果も期待できるのだとか。

このマットレスと相性がいいのは、体重が軽い人、冬に冷えが気になる人、柔らかい寝心地が好きな人。

寿命は3~5年程度。 

2-2. 高反発ウレタン

低反発よりも体の沈み込みが少ないタイプ。

そのため、寝返りは打ちやすいです。

ほどよい硬さのウレタンを使っているので、体重が軽い人にとってはやや硬すぎると感じることも。

このマットレスと相性がいいのは、体格のいい人、腰痛がある人、硬めの寝心地が好きな人。

寿命は6~8年程度。 

2-3. 高反発ファイバー

クッション性のある繊維状にした樹脂を使用したタイプ。

抜群の通気性を誇り、丸洗いできるという大きな魅力を持ち合わせています。

子どもがおねしょしたときも、丸洗いで清潔に保てますね!

このマットレスと相性がいいのは、ハウスダストやアレルギーが気になる人、小さな子ども。

寿命は6~8年程度。 

2-4. 高反発ウレタン

低反発よりも体の沈み込みが少ないタイプ。

そのため、寝返りは打ちやすいです。

ほどよい硬さのウレタンを使っているので、体重が軽い人にとってはやや硬すぎると感じることも。

このマットレスと相性がいいのは、体格のいい人、腰痛がある人、硬めの寝心地が好きな人。

寿命は6~8年程度。

3. マットレスの取り替えサイン

マットレスの寿命は、素材や品質によって異なります。

しかし、どのタイプのマットレスでも、5~10年を目安に取り替え時期がやってくることは変わりません。

自分に最適なマットレスを一日でも長く使うために、次のお手入れを心がけてみましょう。

3-1. マットレスを除湿する

湿気は表生地や内部の綿、ウレタンの劣化を早める原因になります。

そのため、マットレスは床への直置きをできるだけ避けましょう。

直置きにする場合は、こまめに壁に立てかけて、風を通してくださいね。

ベッドで使用する場合も、ときどきはマットレスの風通しを忘れずに。寝室の換気も重要です。

3-2. マットレスの上下、裏表をチェンジする

いつも同じ面を使っていると、同じところばかりに負荷がかかり、へたってしまいます。

それを防ぎ、長持ちさせるためには、定期的に上下(頭と足)と裏表を変えるとよいでしょう。

目安は2~3カ月に一度。裏面は使えない仕様のマットレスは、上下を変えるだけでも違いますよ。 

A grey/beige HUNDSLUND rug flatwoven, in/outdoor in the bedroom
マットレスにシーツを被せる

さらに、除湿シートや除湿効果のある敷きパッド、マットレスのプロテクターなどを併用すると効果的です。

どれだけ念入りにケアしても、寿命はやってきます。

次のようなサインが現れたら、そろそろ取り替えどきかもしれません。

  • 起きたときに体が痛む
  • マットレスにへこみがある
  • コイルがギシギシときしむ音がする
  • 生地の汚れや破れが目立つ
  • マットレスにカビが発生した

いずれのサインもマットレスの劣化によるもの。

そのまま使い続けると、睡眠と健康を損ないかねません。

日ごろからマットレスの状態を気にしてみてくださいね。

2. マットレスの処分方法を確認しておこう 

寿命のマットレスはどのように処分すればいいのか……大型のものでもあり、頭を悩ませるところです。

捨てるという観点から、2つの方法を確認してみましょう。 

1. 自治体のルールに従って処分する

自治体でマットレスを処分する場合、「コイル」「ノンコイル」で分別している地域が多いようです。

コイルマットレスは回収していない地域もあるため、まずは自分の住む自治体のごみ出しルールを確認しましょう。

自治体のマットレス処分方法は大きく3パターンに分けられます。 

粗大ごみの日に指定場所へ捨てる

回収処分の費用は、おおむね1,000~2,000円。詳細は各自治体に問い合わせること。

ごみ収集センターへ搬入する

マットレスを運ぶ手段があれば、自分でごみ収集センターへ持ち込んでもいいでしょう。

粗大ごみに出すよりも安価で済むことが多いようです。 

分解して家庭ごみとして出す

各自治体の規定するサイズに収めて、家庭ごみとして処分する方法です。

難点はマットレスの解体。

とりわけコイルマットレスの解体にはそれなりの道具が必要で、作業スペースも確保しなければなりません。

その課題をクリアできれば、費用がかからず、自分のペースで処分できるいい方法と言えそうです。

2. 不用品回収業者に処分を依頼する

不用品処理のプロに任せるのも一案です。

即日対応が可能だったり、運び出しをしてもらえたりするだけでなく、マットレス以外のものを一緒に処分できたりと、手間をかけずにかたづくのがいいですね。

ポイントは信頼できる業者を選ぶこと。

特に料金はしっかりと確認しておきましょう。

例えば、マットレス付きシングルベッド・テレビ・テレビ台・センターテーブル・椅子・カーペット・衣装ケース・電子レンジ・冷蔵庫などひとり暮らしに必要な家具や家電をすべて処分するときの相場は5万円以内といわれています。

目安として覚えておくといいでしょう。

3. 購入時に処分を確約する「マットレス引き取りサービス」 

白のベッドフレームとグリーンのシーツ

マットレスの処分で悩まない最善の方法は、新品を買うときに処分を確約すること。

販売店の「マットレス引き取りサービス」を使えば、処分に頭を悩ませることはありません。

これは、新しくマットレスを購入するとき、それまで使っていたものを引き取ってくれるサービスで、店舗によって条件が異なります。

マットレスを新しく買ったり、買い替えたりする予定があれば、引き取りサービスの有無を確認してみましょう。 

イケアの「ソファ・マットレス引き取りサービス」に関しては、以下のページをご参照ください。

» ソファ・マットレス引取りサービス

4. マットレスを最後まで快適に使うために   

快眠と健康に影響を与えるマットレスは、異常が現れたら取り替えどきです。

種類ごとの寿命と取り替えサイン、処分方法を見てきました。

便利なうえに安心なのは「マットレス引き取りサービス」を利用すること。

不要なマットレスを引き取ってくれるサービスのある販売店でマットレスを買えば、処分の悩みとは無縁でいられます。

マットレスは、いつか必ずやってくる寿命と処分を見通して、計画的に購入しましょう!