イケアは安全な製品をどのように開発するか
イケアは、多くの人々の家での毎日の暮らしをよりよいものにしたいと考えています。暮らしは安全であるほどより快適になります。デザイナーやサプライヤーから店舗のコワーカーまで、イケア全体が、お客さまのために家での暮らしをより安全にすることを目指して取り組んでいます。それはイケアのDNAの一部となっています。
イケア製品は試験と検証が入念に行われています。すべての製品が、発売前にすでに、販売される市場の関連法や関連基準を順守しています。さらに、当局が課す基準よりもさらに厳しいことが多いイケア独自の基準も満たしています。


お客さまのために優れた安全な製品をつくることが目標です」
Inter IKEA Group、ロー&スタンダードスペシャリスト、Marie Wendel-Svensson
家での暮らしのスペシャリスト
イケアは、75年にわたって家での毎日の暮らしにかかわり続けています。家での暮らしというものを知っています。つまり、家に共通する危険についてもよく知っています。それが、お客さまが家でより安全に暮らすのに役立つイノベーションや働き方につながっています。
イケアでは、製品の安全性のリスク評価は製品開発プロセスに欠かせない部分となっています。各製品が本質的に安全であることを確認していますが、製品の実際の使われ方も考慮に入れています。
グローバルな製品の安全に関する概要
お客さまがイケア製品をどのように使い、楽しんでいるかを知るために、世界中からお客さまのフィードバックを継続的に集めています。商品展開を時間とともに改善できるように、集めたフィードバックはすべて考慮に入れています。その一例がコードレスブラインドです。
イケアはコードの安全上の潜在的リスクを理解した時点で、コードの提供を中止しました。現在、イケアのすべてのブラインドはコードが付いてないか、コードが内蔵された設計になっています。これは、製品の継続的な試験と開発を通じて、どのように家から不必要な危険を取り除くかを示す例です。
ベビー用品と子ども用品の安全性は最優先事項
幼児は何通りの方法でおもちゃを使う可能性があるでしょうか?この問いに対する答えを何度も繰り返し見つけることがイケアの仕事です。製品とユーザーの相互作用を理解し、予測することは、製品開発プロセスで非常に重要な部分を占めています。
イケアの子ども用品は、価格水準にかかわらず、安全であるようにデザインされています。家族全員がイケア製品を安心して使えるように、製品試験の際は、意図された使い方と意図されていない使い方の両方を検討し、安全上のリスクの可能性を認識し、リスクを最小限に抑えています。
製品が安全であることを確認するために
イケアは、安全性、品質、環境への影響を評価しています。化学物質、火、表面、耐食性、照明と電子機器、機能と耐久性、洗浄と組み立てなど、幅広い分野が対象となっています。次の例をご覧ください。
安定性に関する安全性
ドレッサやチェストは、デザインや構造にかかわらず、転倒を防ぐために、付属の転倒防止器具を使って壁に適切に固定する必要があります。
お客さまが簡単に家でより安全に暮らせるように、一定の高さを超えるイケアの収納家具には転倒防止器具が付属しています。
穴、隙間、開口部の安全性
イケアは、すべての穴、隙間、開口部で必要とされる安全性を確保できるように、構成部品と完成品の両方に厳しい基準を設けています。
これが非常に重要になる製品の1つが2段ベッドです。ガードレールの隙間は、誤って落ちることがないくらい小さくする必要がありますが、寝ている間に指や腕が引っかかるリスクがない程度の大きさも必要です。
可動部の安全性
開閉時にはさみのような動きをする家具部品は常にリスクとなります。特に子ども用品の場合は、手足の大ケガにつながりかねません。そのためにイケアは、折りたたみチェアなどの可動部に基準を設けています。構成部品はある程度まで分解できる必要があります。そうすれば、子どもが指を挟んでも、骨折することなく、青あざをつくるだけで指を抜くことができます。
私たちは構想段階でプロジェクトを中止しました。私たちが求める安全性を確保できないとわかったからです」
キッズ部門、製品品質ナビゲーター、Annabella Martegani