小さな原点から世界的なブランドへ – イケアの歴史
イケアは今では、世界中の何百万もの人の心と家に届いています。すべては、1940年代にスウェーデンの小さな町で、あらゆる場所に住む人々の暮らしをよくしたいと考えた企業家精神に富んだ少年とともに始まりました。

低価格で良質
イケアの創業者イングヴァル・カンプラードは常に、品質を犠牲にすることなく、できる限り手ごろな価格で提供しようと決意していました。一部の競合他社が、価格を下げるために品質をごまかしていることは知っていました。パンフレットの「ikea-nytt」1948~1949年号で、彼はイケアの価格をどうやってそれほど低く抑えることができたのかを説明しています。「当社の低価格は、国内で群を抜いて低い価格ですが、それが可能なのは、高い売上高、工場からの直接配送、非常に低い間接費によるものです」。低価格でかつ良質な製品を提供するというイングヴァルの独創的なアイデアは、現在もしっかりと生き続けており、イケアのカルチャーとアイデンティティの土台となっています。
美味しい食事で満たされたお客さまはハッピーなお客さま
1960年6月当時、イケアストアで提供していたのはコーヒーと冷たい料理だけでした。その年の末までに、スウェーデンレストランのキッチンには、当時は珍しかった電子レンジなどの設備が整えられました。ハンバーガーなどの温かい軽食からアラカルトまで、あらゆるメニューがそろいました。このアイデアは、イングヴァルがストアを観察していて思いついたものでした。イケアに来ても、人々はランチタイムになるとストアを出て、エルムフルトのレストランや食堂に食事をしに行っていたのです。それがお客さまの買い物を中断させていました。お腹が空いているお客さまは購入する商品が少ないことに彼は気づきました。「空腹の人とビジネスをするのは難しい」と私たちはよく言います。
イケアの拡大と再構築
- 1950 – 1959年:イケアはスウェーデンで事業を拡大しました。
- 1960 – 1969年:デンマークとノルウェーに店舗をオープンしました。
- 1970年代:オーストラリア、オーストリア、カナダ、ドイツ、香港、日本、クウェート、オランダ、シンガポール、スイスなど、スカンジナビア以外の国で拡大が続きました。
- 1980年代初頭:イングヴァル・カンプラードは、完全な独立性と長期的なビジネスの展望を確保できる経営構造を模索しました。イケアブランドに「永遠の命」を与えようとしているのだと彼は表現しました。そうして考えた解決策は、小売事業の所有権をイケアコンセプトとイケアブランドから切り離して、独立した事業グループで別々の役割を維持し、フランチャイズシステムの下で運営することでした。

イケアを象徴するIKEAカタログ
1950年、スウェーデンで最初の年刊IKEAホームファニッシングカタログが発行されました。2021年に最後の印刷版が発行されるまで、もっとも重要なイケアのマーケティング資料であり続けました。