⼦どもたちが⾃然と集まり 笑い声が絶えない空間に!
天王⾕学園(兵庫県神⼾市)
IKEA神⼾
みんなと⼀緒に過ごしたいと思える空間になればいい
六甲⼭の北側、神⼾市北部にあり、緑豊かな⾃然に囲まれた天王⾕学園では、さまざまな事情で保護者のもとを離れた⼦どもたちが暮らしています。学園は、現理事⻑である波来⾕徹生さんの祖⽗⺟が90年近く前に創設しました。設⽴当初は神⼾市街地エリアにありましたが、1967年に発⽣した⽔害で建物が被災し、翌1968年に現在の場所に移転しました。現在、3歳から18歳までの⼦どもたち32⼈がここで暮らしています。施設には運動場も併設されており、野球やフットサル、タグラグビーなどのスポーツも盛ん。⽥んぼや森に囲まれた施設のまわりでは⼟に触れることもでき、⼦どもたちは四季の移り変わりを体全⾝で感じながら過ごしています。
しかし最近では、屋内で過ごす時、スマホを持つ⼦どもたちは部屋にこもる時間が⻑くなり、みんなが集まって、おしゃべりしたり勉強したりすることがめっきり減ったそうです。コロナ禍の現在では、全員が⾷堂に集まることもできません。そこで、施設にある共有スペースが温かみのある楽しいイメージになって、みんながここで過 ごしたいと思えるような空間になればいいと思ったのが、今回、応募したきっかけとなりました。
伸⻑式テーブル
テーブルは伸⻑式になっているので、伸ばして使⽤すれば、全員がここに座って勉強したり、ゲームしたりもできます。椅⼦は重ねられるもの、スツール、ベンチと3タイプ⽤意したので、⽤途に合わせて⾃由に組み合わせてもらえます。⼦どもたちが楽しみにしているお誕⽣会も開催しやすくなりました。
窓がなく暗いイメージだった部屋が⼀転明るくワクワクする空間に
中学⽣や⾼校⽣の⼥の子が過ごすリビングは、窓が無くすこし暗い雰囲気でした。テレビを視聴するスペースにソファはなく、みんなは、近くにある椅⼦を持っていってテレビを⾒ていたといいます。洗⾯台には、ドライヤーや個⼈が使う⻭磨き⽤のコップがそれぞれ勝⼿な場所に置かれていました。まず、検討したのは、このスペースで⼥の子たちが気持ちよく過ごせるよう、全体的に明るくポップな⾊合いで統⼀することでした。それでいて、落ち着いた雰囲気にもなるようナチュラルなテーストも盛り込んでいます。また、テーブルやソファの下にラグを敷くことで床冷えするのを抑えています。洗⾯台横に置いた全⾝ミラーは、出かける前に洋服をチェックできる⼥の子ならではのアイテムです。
ソファコーナー
テレビの前に設置したソファにゆっくり座りながら、寛いでテレビを鑑賞できます。床にも座れるよう丸いクッションを⽤意しました。円形のコーヒーテーブルは中が収納式になっており、寒い時期に体を冷やさないためのブランケットを⽤意しました。テレビ台の引き出しにはDVDなども収納できます。
メインテーブル
メインテーブルは伸⻑式で、普段使いは6⼈ですが、⼤勢 が集まった時は別に⽤意したスタッキングチェアを⾜して、12⼈まで座って過ごすことができます。チェアは冬場 でも暖かく過ごせ、⻑時間座っても疲れにくいクッション 性の⾼い布張りのものにしました。
効率よく収納できる⼯夫で広々とした遊びのスペースが出現
ここは幼児が暮らす部屋なので、洋服や学習道具、オモチャなど⽣活⽤具のすべてが揃えられています。しかし、置かれた家具には統⼀感がなく、スペースはあるのに上⼿く収納できていない状態で、どうしてもモノが散らかってしまうという状況でした。この問題を解決するために、最も重要視したのが収納です。それでいて、遊んだり勉強するスペースも確保しなければなりません。そこで、壁全⾯にオープンタイプとクローズタイプの収納アイテムを設置しました。
壁⾯収納
壁⾯収納の真ん中には、オープンラックを設置し、上段にはファイルボックスを置きました。ここには先⽣⽅の書類を収納します。下段に3つ設置した収納ボックスは、前⾯が透けているタイプなので、収納しているものを⼀⽬で確認できます。⼦どもたちが好きなお絵描き⽤のテーブルは、チェアと⼀緒にラック下に収納できるようにしました。カラフルなボックスは共通の玩具と個⼈の玩具をわかりやすく分けられるようにするため。⽩い引き出し収納にはラベルを貼り、名前や収納アイテムを表⽰できるようにしました。これらは、⼦どもたち⾃⾝で必要なものを取り出し、⽚付けられるよう考えたものです。収納横にはベン チを設置したので、ここにゆっくりと座って本を読んだり テレビを観たりできます。
要望した以上の仕上がりで⼤満⾜。収納の多様性とボリュームにびっくり
「要望した以上の仕上がりで⼤満⾜。機能性、とくに収納の多様性とボリュームにびっくりした」と語る波来⾕理事⻑は「これまで無機質だった空間が明るく彩られて、⼦どもたちにいい刺激になりそう。みんな学校から帰ってくるのが楽しみになりそう」とも。奥様の佳⼦さんも「IKEA神⼾のチームワークは、私たちも⾒習いたいほど。IKEA Familyの皆さんにも感謝の気持ちでいっぱいです。今⽇の晩ご飯のとき、⼦どもたちに皆さんへの感謝を伝えたい」とお話しいただきました。
「より良い⽣活をより多くの⽅のために」地域とともに歩む イケアのビジョン
子ども募金のプロジェクトは、現場の下見から始まり要望の聴き取り、プラン作成、商品のピックアップ、配送、組み立て、設置までの全てをイケアのコワーカーたちが行います。IKEA神戸 マーケットマネジャー 蒔⽥も参加し、「IKEA Family⼦ども募⾦プロジェクトは、IKEA Familyメンバーが、イケアで買い物をされる際に会員番号を提示することによって成り⽴っています。1回の提示毎に10円をイケアが貯め、地域をより良くするための寄付⾦として使わせていただいております」と語りました。