メインに戻る

眠っているときには何が起こっているのでしょうか?

睡眠中の何もしていない時に、身体は体内システムの多くを再起動させ、さまざまなメンテナンスを行っています。いわば身体が自動で自身を労わっているので、私たちは眠ること以外は何もしなくていいのです。

男性がベッドに横たわって熟睡しています
男性がベッドに横たわって熟睡しています

眠っている間に身体は再起動します

睡眠は肉体および精神両方の健康に必要不可欠なものです。肉体面では、身体は消化系、免疫系、循環系に影響を与える回復プロセスをたどります。

睡眠不足によって、食欲を増進するホルモンの分泌が多くなることが実際に証明されています。それにより、必要以上に食べてしまうようになり、あらゆる種類の病気のリスクを高めます。睡眠不足は、心臓病、さらにはアルツハイマー病のリスクを高める可能性があります。

睡眠は脳によい影響を与えます

適切な量の睡眠を取ることは、感情面、認知面の機能にとっても非常に重要です。睡眠不足と抑うつ状態の間には明確な関連性があることが研究で示されています。十分な睡眠が取れていないと、共感する力も少なくなる可能性があります。これは、脳の特定の部分が活動過剰な状態になった結果だと考えられています。脳は、それ自体を同期させるために数時間、スイッチをオフにする必要があるのです。

眠っている時間があることで、脳は遅れを取り戻し、翌日に備えることができるのです。よい睡眠が持つプラスの効果は、焦点を定めて集中し、記憶し、問題を解決し、やる気を出す能力にも影響を与えます。

よい睡眠は、ステキなご褒美であると同時に、バランスのとれた幸せな生活のために必要なのです。


必要な睡眠時間はどのくらいでしょうか?

歳を取るにしたがって、必要な睡眠時間は実際に減っていきます。新生児や乳児は1日に17時間程度眠る必要があります。その後18歳から64歳の間は、私たちの身体には1日7~9時間の睡眠が最適です。通常、必要な睡眠時間は以下の通りです。

  • 新生児、生後0~3カ月:1日に14~17時間
  • 乳児、4~11カ月:12~15時間
  • 幼児、1~2歳:11~14時間
  • 未就学児、3~5歳:9~11時間
  • 学童、6~13歳:9~11時間
  • ティーンエイジャー、14~17歳:8~10時間
  • 成人、18~64歳:7~9時間
  • 高齢者、65歳以上:7~8時間

睡眠の4つの段階

睡眠は4つの段階で構成されており、その順序は常に同じです。最初は浅い眠りで、目を覚ました状態と眠った状態の間の段階です。ここでは心拍や呼吸がゆっくりになり、筋肉がリラックスします。

次は、身体が深い睡眠に入る準備をする段階です。ここで心拍や呼吸はさらにゆっくりになり、脳の活動も遅くなります。

3番目の段階は、深い睡眠と呼ばれています。この段階では、身体は完全にリラックスし、脳は休止状態になります。身体では修理と回復のプロセスが行われます。

最後の段階は、レム睡眠、または夢を見る段階です。眼球が左右に素早く動き、筋肉はまひした状態になります。この最後の段階まで、睡眠の全サイクルは60~90分間続きます。

この4番目の段階の後、次のサイクルが再開します。身体は一時休止し、実際に目を覚まし、そして最初の段階から始まる睡眠サイクルに戻っていきます一連のサイクルが一晩に4~5回繰り返されます。ですからあなたが夜中に目を覚ましたとしても心配はありません。それは極めて自然なことなのです。

必要な睡眠時間が取れていれば、すっきりと十分に休息が取れた状態で目が覚めます。睡眠が妨害されて睡眠サイクルの途中で目を覚ました場合は、逆の状態になります。疲れを感じ、イライラし、ベッドから出たくない気分になります。